「トレーニングがマンネリ化して、伸び悩んでいる」と感じたことはありませんか? そんなときに取り入れられる、効果的な方法の1つが「コンパウンドセット法」です。
コンパウンドセット法は、短時間で強い刺激を与えられる反面、負荷が大きいため注意も必要なトレーニング法です。今回は、このコンパウンドセット法の基本的な仕組みやメリット・デメリット、トレーニングでの具体例、そしてスポーツ現場での役割までを分かりやすく解説します。
コンパウンドセット法とは、「同じ筋肉を対象にした2種類の運動を、休憩を挟まずに連続して行うトレーニング方法」です。
たとえば、胸の筋肉を鍛える場合。
まず「ベンチプレス(胸を含む複数の筋肉を同時に動かす運動)」を行い、その直後に「ダンベルフライ(主に大胸筋に集中して負荷をかける運動)」を続けます。2種類の運動を連続して組み合わせることで、同じ部位を短時間で一気に疲労させ、通常の筋トレ以上に強い刺激を与えることが可能になります。
では、他の代表的な方法とはどんな違いがあるのでしょうか?
まず、一般的な筋トレで多く取り入れられている「ストレートセット法」と比べてみましょう。
ストレートセット法は、「1つの運動を行ったあとに休憩を取り、再び同じ負荷で同じ運動を繰り返す」という方法です。基礎的なトレーニングの一種ですが、同じ動きを繰り返すため刺激が単調になりやすく、筋肉が慣れてしまうと成長が停滞することもあります。
また、より負荷の大きい筋トレで取り入れられている「スーパーセット法」との違いも見てみましょう。
スーパーセット法は、「胸と背中」「上腕二頭筋と上腕三頭筋」というように、「拮抗(きっこう)する筋肉=反対の働きをする筋肉」を交互に鍛える方法です。片方を動かしている間にもう片方を休ませることができるため、効率的に全身を鍛えることができますが、特定の筋肉を徹底的に追い込みたいときにはあまり向いていません。
上記2つの手法と比べると、コンパウンドセット法の最大の特徴は、「同じ部位だけを休ませずに連続で鍛える」という点にあります。簡単に言えば、「ストレートセット法よりも刺激が強く、スーパーセット法よりも集中度が高いセット法」ということです。
このため、コンパウンドセット法は、筋肉を集中的に追い込みたいときや、トレーニングの停滞期を打破したいときに効果を発揮する方法として活用されています。
コンパウンドセット法のやり方で基本となるのは、「コンパウンド種目(複数の関節を同時に使う運動)」と「アイソレーション種目(1つの関節だけを動かす運動)」を組み合わせることです。
トレーニングを実施する順番も重要で、必ず「コンパウンド種目→アイソレーション種目」の順番で行います。また、このときには休憩を挟まず、できるだけすぐに2種目めに移ることが効果をあげるポイントです。
たとえば、胸の筋肉を鍛えるなら、「ベンチプレス(胸や肩、腕を一緒に使う運動)」の直後に「ダンベルフライ(胸の筋肉だけに意識を集中する運動)」を行います。
背中の筋肉を鍛えるなら、「懸垂」の後に「ダンベル・プルオーバー」。
脚の筋肉なら、「スクワット」の後に「レッグエクステンション」、という具合です。
このように、大きな動きで全体を使った直後に、1つの部位に集中して、より細かく追い込むのがコンパウンドセット法の特徴です。
コンパウンドセット法には、大きなメリットとともに、注意すべきデメリットもあります。しっかり把握しておきましょう。
コンパウンドセット法の一番のメリットは、短い時間で筋肉を強く刺激できることです。休憩を挟まず連続で運動を行うため、通常のトレーニングよりも短時間で、より限界近くまで身体を追い込むことができます。これは、「効率的に鍛えたい」という人にとって大きな利点です。
また、筋肉は同じ動きばかりを繰り返すと慣れてしまい、成長が止まってしまうことがあります。こうした筋トレの停滞期にも、コンパウンドセット法が効果的です。コンパウンドセット法で通常より強い負荷をかけると、筋肉に新しい刺激が入り、再び成長を感じられるようになるケースがあります。
一方で、コンパウンドセット法を活用する上では、知っておくべき注意点もあります。
1つは、肉体への負担が非常に大きいという点です。コンパウンドセット法は筋肉だけでなく、関節や靭帯にも強い負担がかかるため、やりすぎると疲労が抜けず、回復に時間がかかる「オーバーワーク」の状態に陥ってしまいます。そのままトレーニングを続けるとケガにつながるおそれもあるため、注意しましょう。
さらに、2種類の運動を連続して行うため、正しいフォームを維持することが比較的難しくなります。フォームが崩れるとやはりケガにつながる危険があるため、初心者には不向きです。
コンパウンドセット法は、競技力を高めるための基礎トレーニングにプラスして、刺激を加える方法として役立ちます。特定の部位を強化したいときや短時間で効果を上げたいときには、コンパウンドセット法を組み込むと成果が出やすく、モチベーションの維持にもつながります。
一方で、強度が高いため、毎日の練習に組み込むのには向いていません。同じ部位に対しては1〜2週間に1回程度の頻度を守り、通常のトレーニングに変化をつける形で取り入れるのが望ましいです。
目的や体力に合わせ、無理に負荷をかけすぎないよう注意して取り入れていきましょう。
「トレーニングがマンネリ化して、伸び悩んでいる」と感じたことはありませんか? そんなときに取り入れられる、効果的な方法の1つが「コンパウンドセット法」です。
コンパウンドセット法は、短時間で強い刺激を与えられる反面、負荷が大きいため注意も必要なトレーニング法です。今回は、このコンパウンドセット法の基本的な仕組みやメリット・デメリット、トレーニングでの具体例、そしてスポーツ現場での役割までを分かりやすく解説します。
コンパウンドセット法とは、「同じ筋肉を対象にした2種類の運動を、休憩を挟まずに連続して行うトレーニング方法」です。
たとえば、胸の筋肉を鍛える場合。
まず「ベンチプレス(胸を含む複数の筋肉を同時に動かす運動)」を行い、その直後に「ダンベルフライ(主に大胸筋に集中して負荷をかける運動)」を続けます。2種類の運動を連続して組み合わせることで、同じ部位を短時間で一気に疲労させ、通常の筋トレ以上に強い刺激を与えることが可能になります。
では、他の代表的な方法とはどんな違いがあるのでしょうか?
まず、一般的な筋トレで多く取り入れられている「ストレートセット法」と比べてみましょう。
ストレートセット法は、「1つの運動を行ったあとに休憩を取り、再び同じ負荷で同じ運動を繰り返す」という方法です。基礎的なトレーニングの一種ですが、同じ動きを繰り返すため刺激が単調になりやすく、筋肉が慣れてしまうと成長が停滞することもあります。
また、より負荷の大きい筋トレで取り入れられている「スーパーセット法」との違いも見てみましょう。
スーパーセット法は、「胸と背中」「上腕二頭筋と上腕三頭筋」というように、「拮抗(きっこう)する筋肉=反対の働きをする筋肉」を交互に鍛える方法です。片方を動かしている間にもう片方を休ませることができるため、効率的に全身を鍛えることができますが、特定の筋肉を徹底的に追い込みたいときにはあまり向いていません。
上記2つの手法と比べると、コンパウンドセット法の最大の特徴は、「同じ部位だけを休ませずに連続で鍛える」という点にあります。簡単に言えば、「ストレートセット法よりも刺激が強く、スーパーセット法よりも集中度が高いセット法」ということです。
このため、コンパウンドセット法は、筋肉を集中的に追い込みたいときや、トレーニングの停滞期を打破したいときに効果を発揮する方法として活用されています。
コンパウンドセット法のやり方で基本となるのは、「コンパウンド種目(複数の関節を同時に使う運動)」と「アイソレーション種目(1つの関節だけを動かす運動)」を組み合わせることです。
トレーニングを実施する順番も重要で、必ず「コンパウンド種目→アイソレーション種目」の順番で行います。また、このときには休憩を挟まず、できるだけすぐに2種目めに移ることが効果をあげるポイントです。
たとえば、胸の筋肉を鍛えるなら、「ベンチプレス(胸や肩、腕を一緒に使う運動)」の直後に「ダンベルフライ(胸の筋肉だけに意識を集中する運動)」を行います。
背中の筋肉を鍛えるなら、「懸垂」の後に「ダンベル・プルオーバー」。
脚の筋肉なら、「スクワット」の後に「レッグエクステンション」、という具合です。
このように、大きな動きで全体を使った直後に、1つの部位に集中して、より細かく追い込むのがコンパウンドセット法の特徴です。
コンパウンドセット法には、大きなメリットとともに、注意すべきデメリットもあります。しっかり把握しておきましょう。
コンパウンドセット法の一番のメリットは、短い時間で筋肉を強く刺激できることです。休憩を挟まず連続で運動を行うため、通常のトレーニングよりも短時間で、より限界近くまで身体を追い込むことができます。これは、「効率的に鍛えたい」という人にとって大きな利点です。
また、筋肉は同じ動きばかりを繰り返すと慣れてしまい、成長が止まってしまうことがあります。こうした筋トレの停滞期にも、コンパウンドセット法が効果的です。コンパウンドセット法で通常より強い負荷をかけると、筋肉に新しい刺激が入り、再び成長を感じられるようになるケースがあります。
一方で、コンパウンドセット法を活用する上では、知っておくべき注意点もあります。
1つは、肉体への負担が非常に大きいという点です。コンパウンドセット法は筋肉だけでなく、関節や靭帯にも強い負担がかかるため、やりすぎると疲労が抜けず、回復に時間がかかる「オーバーワーク」の状態に陥ってしまいます。そのままトレーニングを続けるとケガにつながるおそれもあるため、注意しましょう。
さらに、2種類の運動を連続して行うため、正しいフォームを維持することが比較的難しくなります。フォームが崩れるとやはりケガにつながる危険があるため、初心者には不向きです。
コンパウンドセット法は、競技力を高めるための基礎トレーニングにプラスして、刺激を加える方法として役立ちます。特定の部位を強化したいときや短時間で効果を上げたいときには、コンパウンドセット法を組み込むと成果が出やすく、モチベーションの維持にもつながります。
一方で、強度が高いため、毎日の練習に組み込むのには向いていません。同じ部位に対しては1〜2週間に1回程度の頻度を守り、通常のトレーニングに変化をつける形で取り入れるのが望ましいです。
目的や体力に合わせ、無理に負荷をかけすぎないよう注意して取り入れていきましょう。